中古車販売業は、車好きが高じて開業を夢見る方も多い人気の業種です。
ただし開業には古物商許可の取得や資金調達など、乗り越えなければならないハードルがいくつかあります。
この記事では、中古車販売業を成功させるために、古物商許可の取得方法や開業までのステップ、注意点などを徹底的に解説します。
フランチャイズ加盟という選択肢についても触れるので、ぜひ最後まで読んで、あなたの開業準備にお役立てください!
開業前にやるべきことを網羅したよ。この記事を読んで、最初の一歩をふみだそう!
中古車販売業には古物商許可が必要
中古車販売業を始めるにあたって、まず「古物商許可」を取得する必要があります。
古物商許可とは、中古品を売買したり交換したりする事業を行うために必要な許可のこと。

中古車は古物に該当するため、中古車販売業を営むには古物商許可の取得が必須となります。
古物商許可を持っていることが、オートオークションの参加要件にもなるので、早めに申請しておきましょう。
無許可で中古車販売業を営むと、3年以下の懲役または100万円以下の罰金という重い罰則が科せられる可能性があるので注意が必要です。
古物商許可の取得方法
古物商許可を取得するには、以下のステップで手続きをすることになります。
必要書類の準備する
まずは古物商許可の申請に必要な書類を準備しましょう。
申請には、次のような書類が必要になります。
- 申請書: 警察署で入手するか、警察庁のウェブサイトからダウンロードできます。
- 住民票: マイナンバーが記載されていないものが必要です。
- 本人確認書類: 運転免許証やパスポートなど。
- 略歴書: 過去の職歴などを記載します。
- 登記されていないことの証明書: 法務局で取得できます。
- 誓約書: 法令を遵守することを誓約します。
その他、営業所の賃貸契約書や駐車場の契約書など、必要に応じて追加書類が必要となる場合があります。
管轄の警察署に申請する
必要書類が準備できたら、営業所の所在地を管轄する警察署に申請することになります。
審査期間は、通常40日程度かかるので、開業時期に合わせて早めに申請しましょう。
審査では、申請者の経歴や営業所の環境などが審査されます。
審査に通過すると、古物商許可証が交付されます。
古物商許可の申請って、なんだか難しそう……。
必要書類を揃えて手順に沿って申請すれば、そこまで難しいことはないよ。ただ状況によって許可が下りない可能性もあるので、行政書士に依頼する方が着実だね。
古物商許可取得の注意点
古物商許可の取得には、いくつかの注意点があります。
まず、申請すれば必ず審査に通るわけではありません。
審査基準として、過去に犯罪歴がある場合や、営業所の環境が不適切な場合は、許可が下りない可能性があります。
また古物商許可は、取り扱う品目ごとに分かれています。
中古車販売業の場合は、「自動車」の品目を選択する必要があるので、間違えないようにしましょう。
許可取得後も、営業所の所在地や氏名などを変更する場合は、変更手続きが必要です。
古物商許可を取得したら、どんな中古車でも販売できるの?
基本的にはそうだけど、もちろん盗品や不正に取得された車両は販売できないよ。あと事故車や修復歴のある車両は、その旨を明示する必要があるね。
中古車販売業を開業するまでのステップ
古物商許可を取得したら、いよいよ中古車販売業を開業する準備を進めます。
事業計画書を作成する

事業計画書は、事業の成功を左右する羅針盤です。
作成する際は、以下の要素を具体的に落とし込みましょう。
ターゲット顧客層の明確化
年齢、性別、ライフスタイル、車へのニーズなどを具体的に定義します。ターゲット顧客に響くマーケティング戦略を立てる上で不可欠です。
販売車種と価格帯の決定
ターゲット顧客のニーズに合致する車種を選び、競合との差別化を図るための価格戦略を練ります。
仕入れルートの確保
オークション、業者間取引、個人売買など、安定的に良質な中古車を仕入れるためのルートを複数確保します。
販売方法の選択
実店舗、オンライン販売、またはその組み合わせなど、ターゲット顧客に最適な販売方法を選択します。
収支計画
予想される売上、費用、利益などを算出し、事業の収益性を評価します。
これらの要素を網羅した詳細な事業計画書を作成することで、事業の全体像を把握し、資金調達や物件探しなど、次のステップへスムーズに進めます。
物件を探す

中古車販売の形態によって、物件選びの重要性は変わります。
実店舗型の場合
- 広さ: 展示車両数、整備スペース、事務所、駐車場などを考慮した十分な広さを確保しましょう。
- 立地: 交通アクセスが良い場所や、中古車販売店が集積しているエリアは集客に有利です。周辺環境も、ターゲット顧客層に合致しているか確認しましょう。競合店の有無や価格帯もリサーチが必要です。
- 設備: 整備ピットやリフトなど、必要な設備が揃っているか、または設置可能かを確認しましょう。
ネット販売型の場合
- 在庫保管スペース: 必要な在庫台数に応じて、適切な広さのスペースを確保しましょう。
- 整備スペース: 提携整備工場がない場合は、簡単な整備や点検を行うためのスペースも必要です。
- 事務所スペース: 事務作業や顧客対応を行うためのスペースを確保しましょう。
物件探しは、不動産業者に相談したり、インターネットで情報収集したりするなど、複数の方法を組み合わせることで、最適な物件を見つけやすくなります。
予算があまりないんだけど、物件はどうやって探せばいい?
居抜き物件や郊外の物件を検討してみるのもいいね。ネット販売型なら、事務所スペースのみの物件で開業することも可能だよ!
古物商以外に必要な許可・届出を確認する

事業内容によっては古物商許可以外にも様々な許可や届出が必要になるかもしれません。
関連性の高い許可・届出を確認しておき、もれなく申請しておきましょう。
中古車販売と関連性の高い許可・届出
- 自動車リサイクル法に基づく引取業登録: 廃車を顧客から引き取る場合に必須です。
- 自動車解体業許可: 中古車を解体して部品を販売する場合に必要です。
- フロン類回収業の登録: 中古車のエアコンからフロン類を回収する場合に必要です。これは、フロン類が地球温暖化の原因物質であるため、適切に回収・処理することが求められているからです。
- 自動車登録申請: 販売する中古車を名義変更する際に必要です。
- 防火対象物使用開始届出: 一定規模以上の店舗を構える場合に必要となる場合があります。
- 駐車場法に基づく届出: 一定台数以上の駐車スペースを設ける場合に必要となる場合があります。
状況によって必要になる許可
- 道路占用許可: 店舗前に看板などを設置する場合に必要となる場合があります。
- 屋外広告物許可: 屋外に看板などを設置する場合に必要となる場合があります。
これらの許可・届出は、各自治体によって違うので、事前に管轄の役所や警察署に確認しておきましょう。
中古車販売業を開業する上での注意点を知っておく

中古車販売業を軌道に乗せるには、以下のポイントを押さえましょう。
在庫管理
- 需要予測: 市場トレンドや地域特性を分析し、人気車種や売れ筋の価格帯を把握しましょう。
- 仕入れ: 信頼できる業者から、適正価格で良質な中古車を仕入れることが重要です。オークションや業者間取引などを活用し、仕入れルートを複数確保しましょう。
- 在庫回転率: 在庫期間が長引くと、保管費用や金利負担が増加します。適切な価格設定と販売促進策で、在庫回転率を高めることが重要です。
集客
- オンライン戦略: 自社ウェブサイトや中古車情報サイトへの掲載、SNSを活用した情報発信など、オンラインでの集客に力を入れます。
- オフライン戦略: 地域のイベントへの参加やチラシ配布、DM送付など、オフラインでの集客も効果的です。
- 顧客満足度向上: 親切丁寧な接客、アフターサービスの充実など、顧客満足度を高めることで、口コミによる集客も期待できます。
フランチャイズ加盟という選択肢を検討する

中古車販売業を開業する方法として、フランチャイズに加盟するという選択肢もあります。
メリット
- ノウハウやブランド力: 本部のノウハウやブランド力を活用できます。
- 研修やサポート: 開業準備や運営に関する研修やサポートを受けられます。
- 仕入れルート: 本部を通じて、安定的に中古車を仕入れることができます。
デメリット
- 加盟金やロイヤリティ: 加盟金やロイヤリティなどの費用が発生します。
- 経営の自由度: 本部の方針に従う必要があるため、経営の自由度が制限されます。
フランチャイズ加盟は、未経験者や資金が少ない方にとって、リスクを抑えて開業できるメリットがあります。
ただし、経営の自由度が制限されるというデメリットもあるため、自分の希望や状況に合わせて慎重に検討する必要があります。
フランチャイズに加盟したときは、どんなサポートを受けられるの?
フランチャイザーによって様々だけど、物件探しや店舗設計、研修、広告宣伝、経営相談などだね。
中古車販売業の開業タイプを選ぶ

中古車販売業の開業資金は、開業タイプによって大きく異なります。
開業タイプ別に確認してみましょう。
実店舗型
実店舗型で開業する場合、物件の取得費用や内装工事費用、在庫費用など、多額の初期費用が必要となります。
- 開業資金: 2,000万円~
- 運転資金: 900万円~(3ヶ月分)
初期費用を抑えるためには、居抜き物件を利用したり、中古車販売台数を絞ったりするなどの工夫が必要です。
ネット販売型
ネット販売タイプであれば、実店舗を持たないため、初期費用を大幅に抑えることができます。
- 開業資金: 数十万円~
- 運転資金: 数十万円~
ただし、ネット販売型でも広告宣伝費やシステム利用料などがかかるため、ある程度の資金は必要です。
フランチャイズ型
フランチャイズに加盟する場合は、加盟金や保証金、ロイヤリティなどが発生します。
- 開業資金: 1,000万円~
- 運転資金: 400万円~(3ヶ月分)
フランチャイズによっては、開業資金の一部を融資してくれる場合もあります。
結構お金いる…!開業資金は自己資金で用意しないとダメなの?
必ずしも自己資金だけで開業資金を用意する必要はないよ。続いて開業資金の調達手段も確認しておこう!
中古車販売業の開業資金を調達する

中古車販売業の開業資金は、自己資金だけでなく、次のような方法で調達することも可能です。
金融機関からの融資
日本政策金融公庫や銀行などから、事業計画書を提出して融資を受けます。
それぞれの金融機関が定める条件を満たした上で、申請することになりますが、銀行は実績がないと難しいかもしれません。
そのため、開業当初は日本政策金融公庫が中心になってくると思います。
創業支援を行っている専門家などに相談するのもオススメです。
助成金・補助金
国や地方自治体によっては、創業を支援するための助成金や補助金を用意しています。
様々な種類があり、ものによって条件や申請期間などが異なるので、事前に調べておきましょう。
クラウドファンディング
インターネット上で、不特定多数の人から資金を調達する方法です。
特に、新しいビジネスモデルや社会貢献性の高い事業で注目されています。
中古車販売業でも、地域貢献や環境保護に繋げるなど、うまくアピールできる事業性があれば、資金調達の有効な手段になるかもしれません。
開業資金が不足しそうなら、まずは、開業タイプを見直してみましょう。
実店舗型ではなくネット販売型にすることで、初期費用を大幅に抑えることができます。
金融機関からの融資や助成金・補助金など、どれかひとつを選ばなければいけないわけではないので、利用できるものは全て利用するつもりで検討してみましょう。
中古車販売業を開業する上で知っておきたい法律

中古車販売業を営むには、以下の法律を遵守する必要があります。
古物営業法
古物の売買や交換などに関する法律です。
中古車販売で古物商許可が必要になるのは、この法律で定められているからです。
自動車リサイクル法
使用済み自動車の適正な処理を促進するための法律です。
使用済み自動車の引き取りや解体、リサイクルに関するルールが定められています。
例えば、廃車を処分する際には、リサイクル料金を支払う必要があります。
消費者契約法
消費者を保護するための法律です。
消費者が不当な契約を結ばされないように、契約内容の明確化やクーリングオフ制度などが定められています。
道路運送車両法
自動車に関する技術的な基準などを定めた法律です。
これらの法律に違反すると、罰則が科せられる可能性があるので注意が必要です。
中古車販売業を始めるのに、他に注意することはある?
税務署への開業届出や、従業員を雇用する場合は労働保険や社会保険の手続きも必要だね。あと中古車販売業協会に加入することも検討しよう。
中古車販売業を開業しよう!
中古車販売業は、車好きにとっては夢のある仕事ですが、開業には様々な準備が必要です。
古物商許可の取得、資金調達、物件探し、法令遵守など、一つひとつ着実に進めていきましょう。
この記事で紹介した情報が、あなたの開業準備の一助となりますように!

